子供のメンタルヘルス

近年、子どもが抱える心の健康問題が多様化、深刻化しており、その一部には社会環境の変化による影響が見られるものの、解決に向けて児童精神医療との連携を必要とする問題が多いことが明らかになっている。

メンタルヘルスとは、精神的健康の回復・保持・増進にかかわる専門領域を総称する言

葉であり、精神医学がカバーする領域にほぼ相当している。具体的には、心理的ストレス

や悩み、虐待や事件・事故・災害などの環境要因・外的要因による心身の不調、環境とは

別に個人が生まれつきもつ素質と関連する問題、脳に生じた異変による問題(てんかんの

一部、脳損傷など)、体に基礎疾患をもつ心身症など多岐にわたっている。



◆病態生理

病態生理では大きく機能性精神疾患、器質的精神疾患、発達障害の三つに分けられている。

 機能性とは疾患の素因をもつ場合に発症する疾患、すなわち、統合失調症、うつ病、躁うつ病などを指す。放置すると病状が悪化しやすいため、できる限り速やかに精神科を受診し、薬による治療を開始する必要がある。

 器質性とは、CT や MRIではっきり分かるような病変により精神症状が現れた場合を指す。交通事故など頭部打撲による挫傷、脳出血、脳炎、脳腫瘍、症候性てんかん、多発性硬化症などの脳変性疾患、一酸化炭素中毒の後遺症などが含まれる。

 発達障害とは、幼少期よりその特徴を有し、それが発達過程を通じて生まれつきの資質特性を指す。自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)などである。発達障害は、親の育て方や学校での生徒指導の仕方などにより生じた問題であると誤解されやすいため注意が必要である。発達障害のある子どもについては適切に工夫した教材を用いた指導が有効である。



◆薬の副作用

統合失調症には抗精神病薬が用いられる。抗精神病薬は主に行動を促すホルモンであるドーパミンを抑制することによって症状を緩和させる。しかし、脳内だけでなく全体的にドーパミンを抑制することで体の動きも抑制される。また悪性症候群などの重症疾患も副作用で生じることがある。



《アロマの使用方法》

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