口内炎の改善

口内炎とは、ストレスや疲れによる免疫力の低下、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB 2が欠乏すると口内炎ができます)よって口腔内や口唇、舌の粘膜に炎症が生じ、水疱やびらん(ただれ)、潰瘍、白苔はくたいなどの粘膜病変を生じるものを指す。


◆病態生理

粘膜を正常に保つためのビタミンの不足や、疲労、ストレス、ウイルス感染、外的刺激などにより、タンパク質分解酵素の一種プラスミンが発生します。

増え続けたプラスミンによって、炎症のもと(ヒスタミン)や痛みのもと(プロスタグランジン・ブラジキニン)が出て、血管を拡張します。

炎症を起こすと血管からこれらの物質が漏れ出やすくなり、むくみが起こり、痛みが発生します。

炎症が続くと、粘膜の表面がただれてびらん様になります。

さらに、ただれた部分がえぐられ、口内炎ができます。

感染によるもの

種々のウイルスや細菌、真菌に感染することで口内炎を発症することがあります。特に多いのはウイルス感染によるもので、単純ヘルペス感染症、帯状疱疹、ヘルパンギーナ、手足口病、麻疹、風疹などの一症状として口内炎が現れます。

また、口腔内の常在菌が異常増殖することや、梅毒・淋菌などの細菌が口腔内に入り込むことで口内炎を生じることもあります。細菌感染による口内炎は口腔内が不衛生な環境の場合、治りにくく症状が悪化することがあるため注意が必要です。

さらに、ステロイド治療や抗がん剤治療を受けている方や、白血病などのように免疫力が低下している状態の方では、口腔内に常在する真菌であるカンジダが異常増殖して口内炎を引き起こすこともあります。

自己免疫疾患によるもの

自己免疫疾患であるベーチェット病、クローン病や全身性エリテマトーデスなどではアフタ性口内炎(痛みを伴う白いびらん状の口内炎)や潰瘍性口内炎を生じることがあります。

医療行為によるもの

抗がん剤をはじめとした薬剤や放射線治療などによって、口腔内や舌の粘膜にダメージが加わると口内炎を生じることがあります。

粘膜への慢性的な刺激によるもの

虫歯で先端が鋭利になったものや、サイズの合っていない義歯の長期間にわたる装着によって、粘膜に慢性的な炎症が繰り返されると、その部位に口内炎を生じることがあります。歯科金属の慢性刺激、アレルギー反応で生じる扁平苔癬へんぺいたいせんもあります。

全身性皮膚疾患

尋常性天疱瘡じんじょうせいてんぽうそうや類天疱瘡るいてんぽうそうなどのように、全身の皮膚に水疱などの皮疹を生じる皮膚疾患では、口腔内にも皮疹を生じることがあります。

◆薬の副作用

口内炎の治療はその原因によって異なります。それぞれの治療方法は次の通りです。

感染によるもの

多くは特別な治療を行わなくても自然に治りますが、強い痛みがあったり、口内炎がなかなか改善しなかったりする場合には、抗ウイルス薬や抗菌薬、抗真菌薬などを使用した治療が行われます。

自己免疫疾患によるもの

原因となる自己免疫疾患の治療が優先して行われます。病状に合わせて、ステロイド剤や免疫抑制剤、分子標的治療薬などが使用されます。

医療行為によるもの

薬が原因である場合には、薬の使用中止が検討されます。しかし、薬を中止できない場合や中止しても口内炎が改善しない場合には、症状の悪化を抑えるためにうがい薬で口腔内の清潔を保ったり、細菌感染を予防するために抗菌薬の内服が行われたりすることもあります。

粘膜への慢性的な刺激によるもの

粘膜に刺激を与えている原因となる虫歯や突出した歯並びなどを治療することが必要です。また、それらの治療が完了するまでの間は、粘膜に刺激が加わらないように病変部に口腔内専用のパッチを使用することがあります。口腔内扁平苔癬では歯科金属アレルギーの検査を行います。

全身性皮膚疾患

原因となる病気の治療が優先して行われます。尋常性天疱瘡や類天疱瘡ではステロイド薬の内服や病変部位へのステロイド剤塗布が行われます。


抗炎症成分トラネキサム酸が、炎症のもとに作用して痛み・はれをしずめます。

その2 炎症を抑えるカンゾウ乾燥エキス、皮膚や粘膜の機能を正常に働かせるビタミンB2、B6、Cを配合。


《アロマの使用方法》

ティートリー